2015/11/30

冬のニース

夏、突き抜けるような青い空に恵まれ、雨の日も1ヶ月に1、2回という程度。
青い空と青い海を求めて、世界中から観光客が訪れる夏のニースだけど、
11月も終わりになると、気温がぐんと下がる。
さすがにもう、海で泳いでいる人はいない。(11月半ばまではいる!)


とはいえ、2月の寒い時期でも日中の平均気温は8〜9度前後と、温暖。
実は今でこそ夏のイメージがあるニースだが、フランスでは昔から、冬の避寒地として有名な場所。

街の中ではちらほらと、冬の気配を感じることができる。
観光客もぐんと減り、夏だけ営業のカフェや店屋が閉まっているのは少し寂しい気もするけれど、変わらず青い青い海の側をゆっくり散歩できるのはこの季節だけの小さな楽しみだ。


教会の前、セロ弾きのバッハ。冬の旋律。

いつもはテラス席に座っていたカフェも、店内に入ってみると、店主とゆっくり話ができたりして、それもまた楽しい。
カフェの客のテーブルには、ショコラショーが並びだす。
南仏も緩やかな冬の始まり。


今日はここまで。
A bientôt!



2015/11/27

クッキーおばさん

週末にCyrilと二人乗りのバイクで少し遠出した時、冷たい風に長時間あたり過ぎたのがたたって、軽いぎっくり腰状態...
ホメオパシーの薬を飲んでだいぶ症状は改善されているのだけれど、あんまり無茶はできず、できるだけ安静の日々。

というわけで、暇なのでクッキー作り。


今までいろんなお菓子を作っているけれど、クッキーだけはあまり手を出した事が無かった。わざわざ作らなくても美味しいのが帰るしって(笑)w
でも、今回は小麦粉の変わりにひよこ豆粉作ってみようと思いつき、
ソフトショコラクッキーに挑戦。
材料はいたってシンプル。
ココナッツオイル 75g、てん菜糖 100g、豆乳50ml、ひよこ豆粉180〜200g、ベーキングパウダー(アルミフリー)少々
飾り用にチョコチップ、ヘーゼルナッツ、クランベリー等
作り方も全部ワンボウルに混ぜるだけ、丸めて焼くだけなのでいたって簡単。初めて作ったにしては、悪くない♡

で、ハマってしまって、第2弾、ココアとシナモンを混ぜ込んでダブルショコラクッキー


で、第3弾は、ココナッツオイルの変わりにアーモンドバター 、豆乳の変わりにアーモンドミルクを使って、アーモンドショコラクッキー
これはアーモンドの風味がふんわりと香って、大成功!!


Cyrilは美味しい美味しいとパクパク食べてくれるものの、
それにしても毎日毎日クッキーばっかり作ってるんだね...と、
なんとも言えない微妙なコメントをされる始末。

腰を痛めてクッキーおばさん化...
ウッディ・アレンの「おいしい生活」の妻みたいになろうかしら...w

今日はここまで。
A bientôt!


2015/11/26

ある日のカップケーキ

日頃よく行くカフェがある。そこは店員さんがみんな比較的若いのだけど、揃って感じがよく、居心地もよく、手作りのお菓子を持ち帰えりもできるので、結構頻繁に利用する。
ある日のこと。その日はそのカフェで、何個か家にお土産にお菓子を買うことにした。


マフィンを二つ、キャロットケーキをひとつ、ブラウニーをひとつ、カップケーキをひとつ、合計5つを買って家に帰った。
でも家に帰って、夜、箱を開けてみると、4つしか入っていない。
買ったはずのカップケーキが入っていないのだ。入れ忘れられている。
「仕方がないと諦めるか、フランス語でクレームを言う練習と思って明日行くか、どっちかしないね。」とCyrilに言われ、う〜ん、それなら、練習してみる...と、次の日、またそのカフェへ。

昨日と同じ店員さんがいたので、伝えてみる。
「昨日、これとこれと...を買ったのだけど、家に帰ってみると、カップケーキだけが入ってなかったんです。」
すると、
「あ、そう?! じゃあ、はい、これどうぞ♪」
と言って、満面の笑みでカップケーキを包んで渡してくれた。
というわけで、無事にカップケーキを持ち帰れたわけだ。


面白いなと感じたのは、日本だとこういう時必ず店員さんは、
「あ!申し訳ありませんでした。」とか、「失礼いたしました!」とか
そんな風に第一声でお詫びをするけれど、ここフランスではそうではない。
こういうことはフランスではよくあること、入れ忘れる時もある、
さして問題のないことなのだ。

もちろん、人によって”Désolé(e)”(ごめんなさい)、
”Excusez-moi”(すみません)など言葉にすることもある。
けれども、日本のように必ずではない。
謝らない上に感じが悪ければ、またこちらとしても嫌な気分になるのだけど、
大抵の場合(もともと感じの悪い人は除いて)、そういう時も笑顔で、
「はい、どうぞ♪」なのだ。客側も、謝られること自体よりも、会話の感じのよさを重視する傾向にある。

この日無事持ち帰ったのが、ヴィーガンマロンカップケーキ

わたしとしても、謝られたかったわけではなく、カップケーキを持ち帰られたらそれでよかったわけだ。
こういうところで文化の違いを感じられるので、面白いな〜なんて、思いながら、
件のカップケーキを無事いただきました♪

今日はここまで。
A bientôt!


2015/11/25

カフェでジャズ・マヌーシュ

週末、フラっと近所のカフェに立ち寄ると、
今夜ここでJazz Manouche(ジャズ・マヌーシュ)の3人組のライブをするよ、と店主が教えてくれた。
Jazz Manoucheというのは、軽快で情熱的なリズムが特徴の、フランス生まれのジャズの一種。
ジプシー(ロマ)の伝統音楽とスウィング・ジャズを融合させた音楽で、
1930年代にギタリストのDjango Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト)が始めた。
ジプシー・スウィングや、ジプシー・ジャズとも言われている。

夜、Cyrilと一緒に立ち寄ってみることに♪
この日のライブは、Peanuts swingという三人組のグループ。


パソコンからでしかおそらく再生ができませんが、ライブの様子♪
Jazz Mnoucheとはこんな音楽です。


Café culuturel Chez Polineでは、週末に店内でミニライブが行われている。
ニースに来た際は、地元の人に紛れてライブを楽しんでみてはいかがですか?

Café culuturel Chez Poline
4 rue Bavastro
09 81 48 42 80

今日はここまで。
A bientôt!


2015/11/24

漂えども沈まず

Fluctuat nec mergitur
「漂えども沈まず」

先日、フランスに造詣が深いわたしの日本の友人からEメールが届いた。
その文中に書き記されてあった言葉。
これはパリ市の標語、紋章に書かれている言葉である。

この紋章はパリ市の正式な紋章で、このラテン語の言葉はパリ市庁舎にも、そしてパリ市消防団のヘルメットにも記されている。


波の上に堂々と浮いた、帆いっぱいに風を孕んだ船。
王冠の塔の下、ブルボン家の紋章である青地に百合の花。
弧を描く木の枝は右が月桂樹、左が樫。
船の下のリボンの中に記されたラテン語。「漂えども沈まず」

少し歴史を辿ってみる。
紀元前3世紀にはセーヌ河を利用した物資の運搬が盛んで商業が発達していた。
”Parisii”と呼ばれていた紀元前のパリ。そして、ローマのカエサルに征服されリュテシアと呼ばれたローマ時代。その頃にはすでにシテ島を中心に強力な水運組合が結成されていた。 この組合の代表が事実上のパリ市長として機能していた時代があった。セーヌ河を利用した商業になくてはならない舟。
そして驚くことに、パリ市の発祥地シテ島そのものがセーヌ河に浮かぶ舟の形をしている。


パリ市の紋章にラテン語の標語が現れたのは16世紀になってから。そして、1853年11月24日、当時セーヌ県知事だったオスマン男爵が定めた政令により、パリを象徴するエンブレムとして正式な紋章とし、制定された。

特に19世紀には、反乱、クーデタ、また革命を繰り返し、数限りない戦火にさらされ、時にはヒトラーが爆破命令を出したように消滅の危機さえくぐりぬけながら、政治的変転をくぐりぬけて来たパリ。そして今もなお、依然として沈まずにしっかりと存在を示し続けている。

漂えども沈まず。


今日はここまで。
A bientôt!


2015/11/23

壮大な自然の国

「フランスは実は、一歩街から外に踏み出すだけで、壮大な自然が広がっている国なんだよ。しかも、ほとんど野生といっていいくらいの、自然なんだ。コンクリートの山道じゃなくて、砂利道や石だらけの道を歩いて、本当のハイキングができるんだよ。 」
と、Cyrilが日本にいる時からずっと言っていたけれど、それは本当だった。

今までわたしはほとんどパリしか知らず、バカンスで何日間か他の県に行くぐらいだったけれど、調べてみれば、街から車で1時間弱も走らせば、もう森の中を歩き、大きな湖を眺め、壮大な滝のしぶきを浴びることができる場所が、フランスにはそこら中にある。

ニースから車で30分〜40分くらいの場所、
Parc départemental de l'Esterelは、370ヘクタールもある壮大な自然公園。



キャンプをしたり自転車のツーリングを楽しんだり、もちろんハイキングもできる。



1、2時間の軽い散歩もできるし、半日かけての本格的なハイキングも!


街の観光もいいけれど、野生の自然に触れる旅行もおすすめです♪

今日はここまで。
A bientôt!


2015/11/19

パリ同時多発テロから

約2週間の日本短期帰国を経て、フランスに戻ってきた、その2日後、
パリでの悲しい出来事。

オランド仏大統領は14日午前に演説で、一連のテロで127人が死亡したと明らかにし、過激派組織「イスラム国」(IS)によるものだと断定した。
15日、フランス軍はパリ同時多発テロ以降初めて、ISが拠点とするシリア北部ラッカを空爆。
オランド大統領は「フランスは戦争状態」として、ISに事実上の宣戦布告を行った。
憎悪の連鎖...
18日午前4時半、警察はパリ近郊のサン・ドゥニの街で、13日のテロ事件の犯人もしくは共犯疑惑のある容疑者が宿泊しているアパートを襲撃した。

                                                                 Photo : liberation.fr

そもそも「イスラム国」とは何か。
「イスラム国」は何のために生まれてきたのだろうか。
それは本当の敵としての実態なのだろうか。

「テロを起こすのは過激思想を持った移民」という嫌悪対象でよいのだろうか。
高ぶった感情、つのる恐怖と不安感の中で、さくさくと決められていく法案。
テロが起こった後、疑惑のあるテロリストを迅速に見つけることができる警察。

様々な憶測や溢れかえる情報の中で、わたしたちは今、いったい何ができるのだろうか。
いや、何をするべきなのだろうか。

残虐な行いにより尊い命を奪われている世界中の方々に、
心よりご冥福をお祈りいたします。

                                                                                                   Photo : l'express.fr

今日はここまで。
 A bientôt!