2015/08/31

ベジタリアンファルシー

フランスにはズッキーニ”courgette”(クルジェット)の種類はさまざまある。

丸いズッキーニ”courgette ronde”(クルジェット ロン)で”courgette farcie”ズッキーニファルシー。
しかもオーブンがないので、オーブンなしのオリジナル。

ズッキーニを丸ごと塩を少々入れて、茹でる。
その間に、玉葱、茄子、トマト細かくカットして、じっくり炒めてハーブやスパイス、塩胡椒で味付け。
冷蔵庫に茹でた緑豆の残りがあったのでそれも一緒に炒める。

茹でたズッキーニの中身をくり抜く。中身は、さっきの野菜たちと一緒に炒める。

ズッキーニの器に、具を入れこんでできあがり♪



今日はここまで。
A bientôt!

2015/08/29

毎日サラダ

ベジタリアンって何を食べてるの?ってよく聞かれるけれど、
けっこうな量の野菜を食べている(笑)毎日サラダ三昧。
紫キャベツが安くて美味しいし便利なので、必需品。
いつもこれをざくざく切って、オレンジ、クミン、ナッツを混ぜて蜂蜜入りのドレッシングで和える。


食欲があまり出ない日は、リンゴを混ぜてすっきり爽やかなサラダに。
紫キャベツとキャロットラペだけで、シンプルなサラダもいい。


”haricot vert”(アリコヴェーr)「インゲン豆」がいつもたくさん買えてしかも美味しいので、トマト、ゆでたじゃがいも、赤玉葱、オリーブ、ゆで卵を混ぜて、”salade niçoise”(サラダ・二ソワーズ)風。”風”というのは、本当はサラダ・二ソワーズには”anchois”(アンショワ)「アンチョビ」が入るのだけど、ベジタリアンなのでそれは抜き。
サラダ・二ソワーズとは「ニースのサラダ」という意味。


マルシェで美味しそうなミニイチジクが店頭に並んでいたので、薄切りにしたトム・ド・サヴォワと一緒にサラダにする。



今日はここまで。
A bientôt!

2015/08/28

ハラハラ長距離移動②

(前回のハラハラ長距離移動①の続き)

「しまった。お母さんの家の鍵を持ってきてしまった!」
「Quoi!?(クワッ!?)何て!?」

家の前でお母さんが中に入れず、Cyrilの携帯に連絡をしてきたのだ。
彼は、とにかくこの鍵をお母さんに渡さなければならないという。
まだ列車は出発してないので、次の列車に変更できるかどうか駅員に聞いてくるといい、携帯だけを持って車両の外に出た。


待つこと5分。車内にアナウンスが流れる。
「まもなく列車が出発します。」
思わず座席から立ち上がる。Cyrilの財布が入ったリュックも、大きなスーツケースも、彼の脱いだパーカーも全部ここ、車内にある。このまま出発したら、彼は駅で一文無しでとり残される。ヤバい!急いで出ないと!
わたしは残されたすべての荷物を集め、扉に向かって走り始めたその瞬間、列車の扉が閉まった。
ぼう然と立ち尽くすわたしの耳に、一部始終を見ている車両の中の周りの人々が「あの子、とり残されたわ!彼氏は外にいるのよ!」と口々に言っているのが聞こえる。

列車がゆっくりと走り始めた瞬間、Cyrilが別の車両から戻ってきた。
その姿を見るなり、わたしが言葉を発するより早く、周りの人たちの安堵の声が一斉に響いた(笑)
”Quelle émotion...!”(ケレモーション)「なんていう興奮なんだろう...!」とわたしが声を漏らすと、周りが口々に”Oui...!”なんて言っている。


Cyril 曰く、プラットフォームで、横柄な態度の駅員はこちらの話に耳を傾けることもなく無視し、やり取りを続けようとしているうちに「あなたこの列車の人?急がないと!出発するよ!」と言われ、驚いて急いで車両に向けて走り、飛び乗った瞬間扉が閉まったらしい。出発のアナウンスはプラットホームには流れなかったので、きっと出発に気づかずに乗れなかった人もいるだろうとのこと。

結局、列車は1時間遅れ。もともと土砂崩れで20分の遅れが生じ、その後、なんとコントロールと呼ばれる駅員(無賃乗車がないかなど切符をチェックする人)が列車に乗り遅れたことが、遅れの原因だったとのこと!

 
そうです。フランスという国は、こういうことが...
わりと頻繁に起こるのです(笑)

ちなみに、鍵はというと、合鍵を持つCyrilのお姉さんが鍵をお母さんに届け、一件落着したのでした。

今日はここまで。
A bientôt!



2015/08/27

ハラハラ長距離移動①

フランスでは長距離を列車で移動する場合、SNCFという国鉄を使う。いわば日本のJRみたいなもの。ニースとマルセイユは、日本でいう新幹線のような、TGV(テジェヴェ)という全指定の高速列車が走っているので、わたしたちはよくそれを使う。マルセイユ・ニース間は約2時間半。
今回も、結婚式が終わり、マルセイユからニース行きのTGVを予約した。18時ちょうど出発。

この国では時間に余裕を持つという概念が存在しないようで(苦笑)、Cyrilのお母さんの家からお母さんが車でマルセイユのTGV発着駅まで送ってくれる、が、いつもの通りてんやわんやでぎりぎりに出発した上、駅の送り迎えラッシュで間近で渋滞に巻き込まれ、駅に着いたのは17:55。ダッシュで列車に飛び乗る。


指定の席に座り、出発を待つこと10分。アナウンスが流れる。
「土砂崩れの影響で、出発に遅れが生じています。」
外は雨が降っている。待つこと10分。
突然駅員が車両に入ってきて、大声で怒鳴った。
「この車両はもう切り離すので出発しません!前方の列車に移動してください!」


どういうことなのか事情がまったく飲み込めないまま慌てて、Cyrilとふたり、大きなスーツケース、わたしの手荷物、彼のリュック、食べ物、飲み物、すべての荷物を持って車両から出た。土砂降りの雨でプラットホームを移動するだけでずぶ濡れになり、どの車両に移動なのかはっきりしたことは何も言われてないので、とりあえず席が空いていそうな車両に飛び乗る。


車両の真ん中辺りにひとつ、一番後ろの席にひとつと席が空いていたので、仕方なくバラバラでそこに座る。指定席を予約したにもかかわらず、なんということ。仕方ない。フランスなのだ。びしょ濡れで肌寒い。
その後何もアナウンスはなく、ただひたすら待つ。車両内の人々もみんなうんざり顔。
後ろの方に離れて座っているはずのCyrilが突然わたしの肩をたたく。

「しまった...!お母さんの家の鍵を持ってきてしまった!」
「Quoi!?(クワッ!?)何て!?」


次回に続く...
A suivre...



2015/08/26

フランスで結婚式②

(前回の記事「フランスで結婚式①」の続き)
撮影もひと段落し、そのあとは親戚の家に移動してカクテルパーティ。夕方からロゼやシードルなどのの軽いお酒を飲む。それに合う軽い料理や、部屋のデコレーションなどを朝からお義母さんやお義姉さん、その他親戚の人たちで準備してくれた。その料理たちの飾り付けがなんともわたしの好みで、フランス人というのは元からこういうセンスを持って生まれる人種なのだろうかと考える。


もうあとはひたすら喋りっぱなし。賑やかな温かい家族で、思い思いにわたしへいろいろ質問をしてくれる。兄弟はいる? ホームシックになったりしてない? 日本とのカルチャーショックは大きくないのか? 大学では何を専攻してたの? 日本ではどんな仕事をしていたの? これからどんな仕事をしたい?...etc 19歳のアナは、「なぜベジタリアンなの?動物が好きだから?」とか、11歳のトムは「Ayami! ワンピースって漫画知ってる?」とかどしどし聞いてくる。いつも思うけれどフランス人は人に何かを尋ねることに対して物怖じしない(もちろん人にもよる)。


パリジェンヌのナタリーとはもう5年以上になり、従兄弟ような、親戚みたいに近い大事な友人。今回の結婚式の証人も務めてくれてた。カクテルパーティの時、旦那さんの親戚たちがわたしに「日本とのカルチャーショックはない?大丈夫?」なんて質問してくれる時、彼女が代わりに答える。「大丈夫、彼女はワイン大好きなくせに SAKE(酒)は嫌いだし、わたしよりもいつも時間に遅れるし、ベジタリアンだから魚も食べれないし!彼女にはフランスにはカルチャーショックなんてないのよ。」


2時間くらい経った頃、ピンポーンと家のチャイムが鳴る。お義母さんたちが、あ!来た来た!なんて言いだして玄関に向かう。
宴の大とり、”Pièce montée”(ピエス モンテ)の登場。ピエス モンテとはマカロン、チョコレート、ミニシュークリームなどの小さなお菓子を高く積み重ねた、飾り菓子のこと。フランスの結婚式は、”Croquembouche” (クロカンブッシュ)と呼ばれる、キャラメリゼされたミニシュークリムをピエス・モンテに積み上げたものがもともとの伝統なのだそう。


これを切り分けてみんなに振る舞うのは新郎新婦の役目。第一刀を新郎新婦で一緒に入れる。日本のウェディングケーキ入刀はここから来たのかと、改めて知る。違うのは、フランスのケーキは本物でそのあとすぐにみんなで食べるということ。
このピエスモンテの時には、シャンパンが用意され、みんなで乾杯をしてシャンパンを飲むのも伝統。Cyrilもスピーチをし、わたしもスピーチをする。

dragée”(ドラジェ)と呼ばれるアーモンドを砂糖で包んだお菓子を来てくれた人たちへ最後に配るのもフランスの伝統。

夜は若い人たちだけで街のレストランで夕食。

温かい結婚式の一日でした♪

今日はここまで。
A bientôt



2015/08/25

フランスの結婚式①

結婚式。彼のお母さんたちが住むマルセイユで、親族と親しい友人だけの小さな結婚式を挙げた。

まず フランスでは、日本みたいに当日に用紙を1枚提出するだけ、ではもちろん決して通らず、自分(家族でもOK)の住んでいる区役所で証人を立てて結婚式(人前式のような もの)をしなければならない。そのためにはまず区役所へ希望の日取りを伝え、予約する。で、書類大国のフランスなので、もちろん結婚式までに、出生証明書、独身証明書、居住証明書などたくさんの書類が必要。しかもそれは区によっても違ったりするので、適当なのか細かいのかよくわからず、とりあえずなかなかややこしい。

 
でも無事それもクリアし、いよいよ当日。区長さんが結婚に関する法律や、愛はどういうものなのか、子供の権利 は...などを読み上げ、スピーチをする。ユーモアのある区長さんで、法律を読み上げてる途中で「内容が少し難しいけれど、私の話すスピードは早すぎませんか?」と私に聞いてくれ、大丈夫だと答えると、「よかったわ。まあ私も半分も理解できてないけどね。」と笑いをとる。


結婚の誓いをそれぞれに尋ねられ、”Oui”と答えたあとに、証明書にサインをする。証人は新郎新婦にそれぞれひとり、もしくはふたり。証人もサインをする。
サインといえば、フランスにはもちろん印鑑というものは存在しないので、自筆のサインが重要な意味を持つ。なので、自分で考えたサインを登録し、それが公的にも認められるサインとなる。もちろんわたしは日本語での署名は合っても、サインなんてしたことないので、結婚式の申し込みをする際書類にローマ字で簡単に名前を書くと、Cyrilに、誰にも真似できないような自分のサインを作らないとだめだと注意され、そのあと自分のサインを考えて、何度も練習をさせられたw


結婚式の広間から外に出ると、そこは大きな庭。そこでみんなでわいわい写真を撮り合う。これは日本もフランスも変わらない。

隣ではアフリカ系の家族の結婚式。色とりどりの衣装が綺麗だった


今日はここまで。次回に続く♪
A souivre...

フランスの朝食

フランスの朝食は、エスプレッソとクロワッサン。
なんて、そんな朝食を毎日とるのは、少数派。毎日食べるにはクロワッサンは値段も高いし、カロリーも高い。それに、その日に買ってすぐ食べないとあまり美味しくないので買い置きもできない。クロワッサンを朝食に食べるのは週末とか、特別な日だけで、普段は前の日のパン(バゲット)の残りや、”Biscotte”(ビスコット)というラスクのような固いパンにバターやジャム、チョコレートクリームなんかを塗って食べたり、シリアルを食べる人が多い。どちらにせよ、朝食には甘いものを食べる。味噌汁と焼き魚なんて朝から食べられない人たちだ。(わたしも食べられない。)


我が家ではパンやビスコッティではなく、”Pain d'épices” (パン・デピス)というスパイスと蜂蜜たっぷりのフランスの伝統菓子(パンというよりカステラをかすかすにした感じ、でも軽くて美味しい)を食べている。それに果物と、ヨーグルトと、オレンジジュース。これが朝食の定番。簡単。
朝から焼き魚タイプの夫じゃなくてよかったw(ベジタリアンだけど)


わたしはここ最近ずっと豆乳ヨーグルトにはまっているので、蜂蜜と果物やナッツなんかを混ぜて食べる。ひまわりの種と”Green magma”(グリーンマグマ=青汁のこと)、シナモンを入れて食べるのが好きなのだが、この間寝ぼけてクミンを入れてしまい、急いで少し取り除いて改めてシナモン混ぜて食べた。ら、それが超好みの味でびっくり!!その日から、シナモンに加えてクミンを少々混ぜて食べるのにはまっている。
Cyrilのお母さんはヨーグルトに生姜の粉末を混ぜて食べていた。今度それ全部に加えてカルダモンを入れて、スペシャルにしてみよう!



今日はここまで。
A bientôt!




2015/08/23

ラタトゥイユ

地中海はフランス語で(メディテラネ)。この地方の野菜や果物は本当にひとつひとつ味が濃い。びっくりしたのは、”Ratatouille”(ラタトゥイユ)を作ったとき。
ラタトゥイユとは、南仏プロバンスの家庭料理で、オリーブオイルで、玉葱、トマト、茄子、ズッキーニ、パプリカなどの夏野菜をじっくり炒めてハーブと塩胡椒で味をつけた野菜の味を楽しむ料理。


日本でもビストロで食べたことがあるし、Cyrilに教わって自分でも日本に居る時に何度か作ったことがあった。美味しいかったけれど、特に目をむくほどの、感動!といったものはなかった。特に日本のビストロなどで食べるラタトゥイユは、ベーコンが入っていたり、蜂蜜などで味付けをしていたりしてけっこう甘みがある料理、もしくは反対にあんまり味がはっきりしない薄い料理という印象が強かった。

でも!改めてこの地中海特産の新鮮な野菜でこの料理を作ってみると、本当にただオリーブオイルでじっくり炒めるだけ、最後に塩胡椒と簡単にハーブで香味をつけるだけで、野菜の甘みと旨みがぎゅっと凝縮された、最高に美味しい料理ができたのだ。
使う野菜だけでここまで味が違ってくるのかと、正直本当に驚いた。

家庭家庭で作り方は違うらしく、野菜を大きくゴロゴロ切ってくたくたにして作るもの、小さく細かく切って例えば唐辛子などで少しピリッと効かせたもの、もちろん家庭によってはベーコンを入れたりといろいろあるらしい。我が家では大きくゴロゴロ切って筑前煮みたいにして食べることが多いのだけど、例えば、フライパンに綺麗に並べて作るラタトゥイユもある。作ってみたけど、今のアパートの小さな火力ではイマイチ。


とにかく、地中海の野菜は味が濃い!という発見の日々。

今日はここまで。
A bientôt!

2015/08/21

丘の上のプール

滞在中のアパートは、丘の、丘の上。
街に降りるのに15分階段を下ったり、わざわざバスに乗ったりと、生活するのには不便。だけれども、すごくいいところがひとつある。

アパートには住民専用のプライベートプールがあって、これが朝なんかほとんど利用する人がいないので、ひとりじめ状態。
なので、この2週間ほどほぼ毎朝プール通い。


日本では日焼けから縁遠かったくせに、フランスに来て2週間あまりでかなり焼けてしまった。特別なお手入れなんかしなかったもんだから、皮がボロボロむけてきたりして、「わー、懐かしい!小学生の頃みたい、見て見て。」とCyrilに見せると、「色白の日本人と結婚するはずだったのに、結婚式目前に皮がむけるほど焼けるなんて!」と嘆いた。
そして、これを塗りなさいと、クリームを渡された。


これはCyrilが長年使っているクリームで、化粧品ではなく、皮膚の火傷用の塗り薬。BIAFINE(ビアフィンヌ)。彼は日焼けに弱いのでそういえば日本に居た時からよく日焼けしたら塗っていた。これを日焼けしたところにたっぷり塗って何日か続けると、肌のひどい状態がマシになるらしい。

結婚式まで毎日2回塗りこめと指令が出ている。やるしかない。

今日はここまで。
A bientôt!

2015/08/20

チーズの生活

フランスといえば、Fromage(フロマージュ)「チーズ」。
なんてったってチーズの年間消費量世界一らしいので、これは無視できない。ひとりあたり年間平均日本2.2kg、フランス26.2kg。桁が違う。

フランスにはTomme de savoie(トム・ド・サヴォワ)というチーズがある。サヴォワというのはフランスの地方の名前で、このあたりコートダジュールも、19世紀後半まで「サヴォワ公国」だった。なので、このチーズ、コートダジュールでは多く目にする。
今までフレッシュなクリーム感が強いトムしか食べたことがなくってはっきりとした印象がないチーズだったのだけど、初めてこの土地で食べたトム・ド・サヴォワは、想像以上に深い味わいの美味しいチーズだった。

我が家では週に1回好きなチーズを何種類か買って、一週間かけて食べようと決め、週に1回マルシェでチーズを選ぶのが楽しみになっている。う〜ん、やっぱり美味しい。そして安い。


チーズといえば、面白かったことがある。
あるアパートの物件見学のとき。そこの大家さんのムッシュと物件の前で待ち合わせをし、鍵を開けて一緒に入る。今そのアパートを借りている人がもうすぐ出るので、入れ替わりで入居する人を募集している。なので、見学の時は、その現在の入居者の物がまだある状態。30代のミュージシャンの男性が今暮らしている様子。

キッチンに入りいろいろと説明してもらっているとき、わたしはまったく気にならなかったのだが、ムッシュがちょっと匂いがするねと、冷蔵庫あたりでクンクンと鼻を鳴らし、「おそらく昨日、彼(今の入居者)はカマンベールを食べたようだ。」と言った。
これは日本ではあまりないことだなーと思ってひとりでくっくと笑ってしまった。日本だったらなんだろう、ぬか漬け?
「おそらく昨日、彼はぬか漬けを食べたようだ。」笑える。

というわけで、チーズはフランス人の生活にとてもより添って存在しているのです♪


今日はここまで。
A bientôt!




2015/08/19

ニースで家探し

フランスでアパート探し。
やろうと思えば1日で家を決めることも無茶ではない日本に比べて、なんともいろんなことを用意して時間をかけなければならないフランスの家探し。
まずインターネットで探して、目星の物件の大家、もしくは不動産屋に連絡する。日本ならここでつまずくことはまあないのだけど、ここからまずスムーズにはいかないのがフランス。


連絡がそう簡単につかないのだ。まず電話にでない。なぜかというと今は8月。バカンス時期で、フランス人は揃ってこの時期長い休みをとり田舎や旅行に出かけるのだ。そんな時、電話にはでない。不動産屋だってそうで、新着情報に出ている物件先に連絡しても、バカンス中の留守電に切り替わるのだ。(じゃあバカンス終わってから広告だしてよ、と思う。)

1日何件もの物件先の留守電にメッセージを入れる。で、だいたい折り返しの連絡がくるのは10%くらいだろうか。
メールでやり取りするところもあって、この方が今のところまだ連絡がつく率は高い。


連絡がつき、晴れて物件見学にこじつけたとしても、急にもう決まりましたと、ドタキャンなんてのも有り得なくはない。

見学はだいたい20分もかからず、これは日本と同じ。家の間取りとか環境とかそれぞれ必要条件を確認するのだ。そして本契約にむけて必要な書類を大家に確認する。身分証明書に始まり会社との雇用契約書、ここ3ヶ月分の給料明細、 銀行口座開設証明書などがだいたい必要。
ここで大家さんとの相性もチェックする。これからいい関係を築かなければならない人なので、誠実な人かどうかは大事なところ。

ある日の夕立の後、ふとベランダに出るとこの空と海

やってみて分かったのといろんな人から聞くのが、ニースは気候がよく住みやすいとかなり人気の地方になっていて、ニースでの家探しはかなり大変らしい。とはいえ、住んでいかなければならないので、続けるしかない。でも物件見学は、いろんな家の構造が見れて楽しい♪

雨上がり、二つの虹

今日はここまで。
A bientôt!


2015/08/18

茄子のキャビア

フランスのマルシェにはたいてい、オリーブ屋も並ぶ。中東のオリーブ屋だったり、プロバンスの地方のオリーブ屋だったり、スペインやイタリアのオリーブ屋もある。

中東のオリーブは安くて買いやすいのだけど、味は断然イタリアのオリーブの方が美味しいと思う。オリーブオイルに着けた塩味だけのプレーンなものから、ハーブで漬け込んだもの、唐辛子入りの辛いもの、ニンニク入り、緑、黒、赤紫と、種類が豊富にある。


オリーブを使ったTapenarde(タプナード)という、ペーストなんかも、それはそれは種類が豊富で、味見させてもらうのはいいけど、選ぶのが大変なのだ。
そして、個人的に本当におすすめなのが、cavia d'aubergine(キャビア・ドーベルジンヌ)「茄子のキャビア」という名前の茄子のペースト。ベジタリアン版リエットのようなもの。なんでキャビアと言うかというと、茄子の果肉のプチプチがキャビアみたいだからなんだそう。
これは作る人によって混ぜ込む材料が違い、茄子とオイルとハーブだけのシンプルなものや、トマト入りのものなど、その家々、店々で全然違う。
で、ヴィルフランシュのマルシェのオリーブ屋さんのキャビア・ドーベルジンを試しに買ってみる。


これが驚くほど美味しくて美味しくて、びっくり!!
わたしは茄子とハーブとオイルだけのシンプルなものが比較的好みなのだけど、ここのはまさにそれ! 塩昆布があればご飯が何杯でもいける的な感覚で、これがあれば、バゲットがたちまち1本なくなってしまいそうだ。

で、Cyrilも大好きで、どうみてもパンのすすむ早さが尋常でなく、案の定次ぎのマルシェまで在庫が持たないのだ。 美味しいけれど、こればっかり買うのはあまり経済的ではないなと思い、オーガニック店で瓶詰めのものを探しに。瓶詰めのものは当たり外れがあるらしいけれど、一度試しに買ってみた。


このキャビア・ドーベルジンはトマト入りで赤い。もちろん味はマルシェのものにはかなわないが、これもなかなか悪くない。ほんのり甘くて、これもパンがぐいぐいすすむ。
これはおすすめ。



今日はここまで。
A bientôt!

2015/08/17

夜のヴィルフランシュ

昨日の続き。
Pizzaを堪能したあとは、夜のVillefrancheを散歩。

写真の向こうに見えるのがSaint-Michel教会。



複雑な迷路のような石の階段を歩いていると、途中に見つけるひっそりとしたRue Obscure オブスキュー通り。14世紀から16世紀にかけて造られた路地で、戦争中は村人たちの避難場所でもあった場所。その後、その頑丈な路地の天井を利用して思い思いに人々がその上に2階を建てたので、よく見てみると洞窟のようなカーブになっているかたちがひとつひとつ違うのだ。
と、これは”ものシリル”からの受け売り。よくもまあなんでも知っていること。



夜のヴィルフランシュで一番好きな場所。喧騒から離れて、とても静かな場所。

Chapelle Saint-Pierre サン・ピエール礼拝堂
漁師たちの守り神である聖ペテロを祭った礼拝堂。
1957年、Jean-Cocteau(ジャン・コクトー)が壁画と内装を手掛けた。
「世界で最も美しい湾に面した窓を開けると、そこにはサン・ピエール礼拝堂があり、『黙示録』に出てきた大きな燭台が私に向かってひそかにウインクする」ジャン・コクトー


ヴィルフランシュは、ジャン・コクトーが滞在していた街。
恋人だった詩人ラディゲが夭折したことに衝撃を受けてその後10年間、麻薬に耽溺。それを克服するためにこの街に来たそう。
まだこの礼拝堂の中にも入っていないし、ジャン・コクトーのゆかりの場所に関してはまたゆっくり探索してみよう。


ちょうど今の時期はバカンスを楽しむ観光客でいっぱいのヴィルフランシュ。街は水着姿の外国人が楽しそうに歩いて、夏の太陽の光が街のいたるところに降り注いでいる。これこそコートダジュール、サガンの世界だ。
でも元来、ピカッと真夏!っていうTUBE的な雰囲気があまり趣味ではないわたしにとっては、真昼の街は少し派手すぎて、この夜のヴィルフランシュの方が断然好みだ。
濃紺の空が海をさらに濃い色に染める。キラキラと水面に揺れるオレンジの街灯。



今日はここまで。 A bientôt!

2015/08/16

海辺でロゼ

外で食べようかと、ふたりで海辺まで降りる。

とはいえ、ヴィルフランシュの街にはベジタリアン専用のレストランはもちろんない。
でも、ここはなんといっても地中海の街。イタリアも目と鼻の先なので、ピザが美味しいんじゃない?ということで、ピッツァリアへ。

19:30 ちょっと早く到着したのにもかかわらず、海辺のレストランはどこももう観光客でにぎわっている。アペリティフにロゼを選ぶ。この季節、この時間、ロゼがとっても合う。


適当に入ったのに、思いのほか美味しかった、このレストラン。
野菜たっぷりのサラダとマルゲリータを注文する。
生まれて初めてこんなにモッツァレラが美味しい思った。今まで食べたモッツァレラはきっと違うものだったんだww

店員もみんなサンパだったし、観光客向けのレストランだけど、案外悪くない。
フランス語でよく使う”Sympa”(サンパ)
Sympatique(サンパティック)という形容詞の略で、「いい感じ」という意味を表す。
人を形容したり、場所を形容したり、物を形容したり。

Les Palmiers
3 Place Amelie Polonais,
06230 Villefranche-sur-Mer



今日はここまで。
A bientôt!


2015/08/15

Soja

最近ニースに行くのも慣れてきた。週に2回は買い物に出る。どこに行くかといえば、オーガニックショップ。ニースで3件見つけた。それぞれ野菜や果物が置いてあるところとないところ、生活用品が豊富なところとそうでないところと、置いてあるものが微妙に違う。

面白いのは、フランスでは日本食品は健康食品というメージが強い。醤油、胡麻、昆布、豆腐、梅干しなどが揃っている。
ただし豆腐は日本の豆腐を想像していると、かなり期待を裏切られる。木綿と書いてあるものは1カ月くらい水切りしたんじゃないのかと思うくら固いし、絹なんて、ただ豆乳を固めただけような味で食べられたもんじゃない。
でも豆腐以外の豆腐製品はやたら種類が多くて、豆乳クリーム、豆乳ヨーグルト、豆腐ステーキ、豆腐団子(?)...etc、これらがかなり使いやすいのだ。

フランス語で、大豆のことは”Soja”(ソジャ)

で、Cyrilが前からわたしに超便利だとすすめるものがあり、わたしがフランスに着く前から台所にストックしてあったもの。それは、La crème de soja(ラ クレーム ドゥ ソジャ)「豆乳クリーム」
生クリームの豆乳バージョンだんだけど、おそるおそる使ってみると、これがすごく使い勝手がいいのだ。


テクスチャーは日本で売っている生クリームをすでに少しもったりさせた感じで、味は生クリームよりももちろんあっさりしてい るので、料理に気軽に使いやすい。本当になんでも生クリームの代わりに使える。わたしは日本でキッシュを作る時に、生クリームは使わずに豆乳とおからでア パレイユを作っていたんだけど、これをそのままこのクレーム・ドゥ・ソジャに置き換えることができる。他には、ココナッツクリームの代わりに使ってカレー もできる。味もかなりまろやかになるので、本当に言わなかったらココナッツカレーと間違えるほど。

スパイスで玉ねぎ、人参、レンズ豆を煮込んで、 クレーム・ドゥ・ソジャを加えて作ったカレー

日本に同じようなものはあるのかな?わたしが知らないだけかもしれないけど、本当におすすめ。


あとは豆乳ヨーグルト。これは好き嫌いが分かれると思われる。ヨーグルトのもう少し酸味を引き立たせたような、お酢を少し混ぜたような感じ。わたしは結構好きで、毎朝これを食べているけど、Cyrilはヨーグルト派であまりこれは好きではないらしい。
わたしはシンプルに蜂蜜を混ぜて、果物と一緒に食べるのが好きなのでプレーンを好むけれど、これもヨーグルトのように、ブルーベリー味、苺味、パッションフルーツ味など、種類が多い。


残念ながらビオブティックには大好物の納豆が売っていないので、今度日本食品の店を探索してみることにしようと目論んでいる。


今日はここまで。
A bientôt!





2015/08/14

花付きズッキーニ

おそらく今の旬なんだろう。マルシェで花付きズッキーニがたくさん並んでいた。


福岡でよく行っていたイタリアンで、この花付きズッキーニのフリットをよく食べていたのを思い出したので、こいつはいっちょ試してみようと買ってみる。2本で0.40ユーロだった。


レシピを検索してみても、100%フリットのレシピだった。
う~ん、キッチン狭いし、揚げ物はめんどうくさいな~
→よし、ここは自分で適当にやってみよう~ といういつもの不精の流れ。

花の中の、めしべだかおしべだかを取り除いて洗う。
鍋でゆっくり茹でる。花の部分だけは水につけずに鍋からはみ出させておく。
それからフライパンにオリーブオイルをたっぷり引いて、塩胡椒でソテーする。
お皿に並べて、最後にジュっとフライパンの中のオリーブオイルを回しかける。

Vilà! これだけ(笑)。でもなかなか悪くない。美味しいものができあがったのです。

出来上がりの見た目が花輪くんみたいw


ちなみに、フランス人は、”Pas mal”(パ マル)という表現をよく使う。
「悪くない」という意味。何かを食べたり、見たり、聞いたりして感想を言うとき、
”Pas mal!” 「悪くないね。」

素直に美味しいと言えよ、と最初は思っていたが、フランス人との暮らしに慣れてみると、なかなかこの表現使いやすくて便利で、しかも絶妙なニュアンスがしっくりくる。
なかなか悪くない表現なのだ。


今日はここまで。
A bientôt!