2015/10/22

世界最古の紙のお香

フランスは香水の国、香りの国だとよくきくけれど、なるほど、男の人も女の人もすれ違い様香りが漂う人が日本よりも圧倒的に多いし、日常の生活雑貨、例えば食器洗剤やデオドラント、シャンプーや石けん、日本よりも強い香りづけがされている。
日本にはデオドラントや部屋の消臭剤など、「無臭」というものをよく見かけるけれど、フランスではaわざわざ「無臭」のものを使うという概念はあまりなく、無臭が売りになることはないよう。
香水や洗剤などで化学添加物的な強すぎる香りづけがされているものももちろんたくさなるのだけれど、天然の自然な香りを使っているものもたくさんあって、そういうものはいちいち選ぶのが楽しくなってしまう。


最近ハマっているのが、19世紀後半1885年、フランスで生まれた世界最古のお香
”Papier d'Arménie”(パピエ・ダルメニィ)
直訳すると、「アルメニアの紙」。
19世紀後半、アルメニアを旅していたAuguste Ponsotという化学者が、アルメニアではBenjoin(安息香の木)を燃やして、家の芳香や消臭として使用していたのを知って、この紙のお香を考えついたのだそう。


ヴァニラのような蜂蜜のような甘くて、そしてバジルのすっきりとした香りが混ざり合って、スパイシーでオリエンタルないい香り。
小さな紙をちぎって、蛇腹状に折って燃やして使うのだけど、燃えている時よりも、そのあと、部屋の中に漂う香りがなんともいい。
何かの香りに似ているなとずっと思っていたのだけど、やっとわかった。
DiptiqueというParisの老舗のアロマキャンドルのブランドが作っていた、今は廃盤になってしまった”Miel”(ミエル)「蜂蜜」の香りにどこか似ている、気がする。(このMielも本当に本当にいい香り!)


かさばらないし、フランスからのお土産にはおすすめです♪

今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/21

栗の粉のパン

よく行く近所のオーガニックショップのお兄さんは、いつも美味しいものをすすめてくれる。
とくにわたしもCyrilもチーズが好きなので、美味しいチーズを味見させてくれたり教えてくれたり。
最近、彼がすすめてくれたもので美味しかったのは、
”Pain à la châtaine”(パン・ア・ラ・シャテーヌ)
栗の粉を使ったパン。
日本でも栗の粉は最近は時々目にするようになったけれど、
フランスでは約80年前は栗の粉が主食だったそう。
コルシカ島ではこの栗のパンがたくさん食べられているらしい。

栗の粉を使ったパンは、自然な栗の甘みがほのかに漂って、美味しい。
パンだけでなく、栗の粉を使ったお菓子もたくさんある。


ちなみに、フランスでは栗といっても、2種類の単語がある。
栗のイガの中に小さい実がいくつか入っているものが ”châtaigne”(シャテーヌ)、
イガの中に大きい実がひとつ入っているものが ”marron”(マロン)なのだそう。


今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/19

日本から荷物を送る方法の注意

日本からフランスへ荷物を送るとき、いくつかの方法がある。
船便、航空便、そのふたつを使って送る方法(SAL便)、
そして、EMS(国際スピード郵便)。
このEMSというのは、書類や物品を最優先の取扱で特に迅速に配達するもの。
数日から1週間以内で届くのが売り。
万国郵便連合加盟の各国郵政庁(日本の場合、現在は郵便事業会社/日本郵便)が
サービスを提供している。速さのほか、配達状況の追跡が可能であること、
損害賠償制度がある。

でも、日本からフランスに荷物を送った場合、EMSが最も早く着く便、
というわけでは実はない。
なぜなら、きちんと問題なく受け取れる可能性が極めて低いのだ。

フランスの郵便ポスト

それはなぜかというと、日本でEMSは日本郵便の管轄なのだけど、
現地フランスではフランス郵政”La post”(ラ・ポスト)の子会社である
”Chronopost”(クロノポスト)が配達を担当している。
船便、航空便、SAL便はフランスでも郵便局が管轄しているが、
このEMSだけは管轄の配達会社が変わるのだ。そして...
この Chronopost(クロノポスト)がフランスではけっこう悪評高いことで有名...w
興味がある方は検索してみてください。わたしも検索してみてびっくり。
けっこう被害が出てきます(笑)

もちろん問題なく届くという運もあるだろうけれど(!)、
Cyrilは日本から送った荷物でEMSを使ったものは今までで100%、
問題が起こっているそう。
例えばきちんとした住所へ配達していない、中身が壊れている、
EMSの売りでは(理想なら)4、5日で届くはずが2週間以上かかる、
不在票を入れていない、再配達はしてくれず自分でクロノポスト営業所まで(郊外のこともあり)取りにいかなければならない、電話をしても応対が酷すぎる、
郵便番号を書く欄ではなく住所欄に郵便番号を書いてしまっていたので、
住所不明で荷物が届けられない etc,,,


わたしはパリに居た時に、日本からのEMSの荷物を一度受け取ったことがあったが、
その時は郵便局に取りに言った記憶があるので、パリでは連携しているのかも。
とにかく運がよかった様子。ここ3ヶ月でわたしが関わって送った荷物2つ、
2つとも問題ありだった。

ちなみに、Cyrilが日本からEMSで送ったパソコンは一部が破損していて、
荷物に保険をかけていたので損害賠償の手続きをした。
現地のクロノポストにCyrilが壊れていたというダメージ報告書を出してくれというと、
その場で荷物を開けていないのにそんな報告書は作れないと追い返された。
幸いその時はまだわたしが日本に居たので日本の郵便局と直接やり取りをして、
日本の郵便局からフランス側へダメージ報告書を要請をしてもらい、
なんとか手続きができたからよかったのだけど...
できればこんなことはもう避けたい。

2週間以上かかって届いた荷物

というわけで、日本からフランスへ荷物を送る際は、EMS以外の方法で
送るほうが、今のところ、荷物は問題なく届きやすいと思う。

日本で暮らしていると、こういうことはあまりそうそう何回も起こらないのだけど、
ここフランスでは...めずらしいことではない。残念ながら(笑)

今日はここまで。
A bientôt!



2015/10/16

フランスのエスプリ

17世紀フランスの作家、Jean de la Fontaine(ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ)によって書かれた、神話やイソップ寓話をもとにした動物を主人公にした寓話詩「Fables」(1668)というものがある。
寓話は、短い話の中に教訓や風刺を盛りこんだ作品で、17世紀(日本でいうと江戸時代前期)の古語の詩の形で書かれている。行末はすべて韻が踏まれ、言語的な美しさが魅力の読み物。


フランスでは小学校で、みんなこの詩を習って暗記するので、大人になっても覚えている人が多く、今でもフランス人に親しまれている。
ラ・フォンテーヌの寓話の魅力は、イソップを始めとする世界の神話や寓話に、
彼独特のエレガントで超然とした味わいがあることだと思う。
イソップの話には教訓が必ずついているけれど、
ラ・フォンテーヌは教訓をもっともらしく語るのではなく、
ユーモアと風刺をきかせて詩の中に溶け込ませる。

残酷な人間社会を風刺したラ・フォンテーヌの寓話を子供のときから習うから、フランス人は懐疑的で冷たいのだという説があるそうw 懐疑的で冷たいかはおいといても、ラ・フォンテーヌの寓話に子供の時から親しむフランス人には、風刺やシニカルなユーモアがエスプリとして受け継がれているのではないかと感じる。


わたしも読んでみようと、Cyrilのお母さんから本を借りてきた。
古語の文体はわたしにはまだむずかしいのだけれど、ひとつひとつ短い詩なので、
ゆっくりと読んでいこうと思う。
第一話、”La cigale et la fourmi”「セミと蟻」
これは日本でも有名なイソップの「蟻とキリギリス」。
わたしの大好きな部分は、どこかというと、最後の蟻の台詞。
もちろん、「働かざるもの食うべからず。」なんて教訓で締められているのではない。
夏中歌い暮らして蓄えをせず、冬、お腹をすかせて食べ物を乞うセミに向かって
言い放つ蟻の言葉。これが締め。

”Vous chantiez? j'en suis fort aise :
 En bien! dansez maintenant.”
「歌っていたですと?それはまた結構なこと。
 それでは、今度は踊りなさい!」

なんとも意地悪で、そして甘く美しい台詞だと思う。
こういうフランスのエスプリが散りばめられた寓話集。


「セミと蟻」 (訳)
夏の間歌い続けたセミ、
自分が無一文であることに気づいた。
北風が吹いてきたというのに
蝿やミミズの
ひとかけらも残っていない。
セミは隣に住む蟻のところへ行って
空腹を訴えた。
季節が変わるときまで
食いつなぐために
少しの穀物を貸してほしいと頼んだ。
「動物の名誉に誓って、収穫の時期までに
元金と利子をそろえて払うから」と。
蟻は気前が良いわけではない。
それは蟻のもっとも小さな欠点だ。
「暑い間あなたは何をしてたんですか?」と
蟻はこの借り手にたずねた。
「夜も昼も歌っていました。
あなたのお気に召しますまいが・・・」
「歌ってたいたですと?それはまた結構なこと。
それでは、今度は踊りなさい!」


今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/15

人を名前で呼ぶこと

最近気づいたちょっと面白いこと。

日本では親しい間柄になるまでは、苗字で呼び合うのが一般的だけど、
フランスでは結構早い段階から、名前で呼び合う。
同僚や仕事上の関係(お客様も含めて)は苗字で呼ぶが、つまりそれはそれだけの関係で、特に仲良くする必要がない間柄のとき。

新しいアパートに引っ越してきたときに、びっくりした。
建物の住民の人たちと会い、自己紹介をし合うとき、
日本なら苗字で自己紹介をするのが一般的だけど、ここでは名前で紹介する。
誰一人として、苗字なんかで紹介しなかった。


レジで先にお金を払うタイプのカフェなんかで、
混雑し合う時間なんかは、「テーブルまで持っていくので、名前を教えてください。」
と言われることがよくある。もちろん、苗字ではなく名前の方。
で、持って来てくれたときに店員が「Nathalie!(ナタリ!)」「Sarah!(サラ!)」
なんて呼んで、どこのテーブルに座っているのか探すのだ。
7年ほど前パリでスターバックスに入った時も、名前を聞かれ、出来上がったら紙コップに名前入りのコーヒーを渡された。フランスではそれ以来スターバックスには行ってないけど、今でもそうかな??

名前で呼ぶといえば、家の近くにRue Bonaparte(リュー ボナパルト)「ボナパルト通り」という通りがある。そこにはカフェや雑貨屋、パン屋や薬屋がずらっと立ち並んでいて界隈では有名な通り。で、この通りのことをフランス人は”Rue Napoleon”(リュー ナポレオン)「ナポレオン通り」と勝手に変換して呼ぶのだ。
この界隈に住む人たちが通称としてそう呼ぶのかと思っていたら、
Cyrilと会話していた時、彼も自然にそう言っていた(笑)


フランス人の間では、人のことを名前で呼ぶことに抵抗がない、というか、
名前で呼ぶことの方が自然なのだ。
だからCyrilは日本に居た頃、ラジオから山口百恵の曲が流れて来た時、
「あ!ももえだ!」なんて言って、周りにいる日本人から、「山口百恵のこと呼び捨てするなんて(笑)百恵ちゃんって言えよ!」なんて笑われていた。
よく「古畑任三郎」のドラマを借りてきて二人でみていたが、彼は古畑任三郎のことを、
もちろん、「にんざぶろう」と呼ぶ。勝手に(笑)。
今はようやく理解した。
山口百恵をももえと呼ぶことに悪気があるわけではない。
むしろ親しみを込めている。フランス人というだけなのだw


今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/14

ズッキーニでラザニア

前回の「ズッキーニでパスタ」に引き続き、今回はズッキーニでラザニア。
むずかしいことはなんにもなくて、ズッキーニをラザニア状に薄切りするだけ(笑)。
ズッキーニの他に、茄子、トマトも薄切りにして、層にする。


ベジタリアンでなかった時は、お肉でトマトミートソースを作って、
ホワイトソースと段々の層にしていたけど、ミートソースの代わりに
どんなソースを作ろうかと案を練る。
で、思い立ったのが胡桃とマッシュルームと、”Tahini”(タヒニ)の組み合わせ。
”Tahini”というのは、ごまペーストのこと。
フランスではいろんな種類の”Tahini”が売っている。
基本は白いタヒニ、いわゆる白ごまペースト。

まずは、フライパンでみじん切りの玉葱をオリーブオイルで炒める。
炒まったらみじん切りのマッシュルームも入れて炒める。
そこに細かく砕いた胡桃を入れて一緒に炒める。
水でのばしたタヒニに醤油と塩胡椒で味付けしたソースを、
最後に入れて、全部を混ぜ合わせる。火からおろして出来上がり。


想像の中だけで材料を組み合わせて初めて作ってみた、ベジタリアンミート。
見た目もさながら、自分でも驚くほど味がお肉だった(笑)!!
これにはCyrilもびっくり!!胡桃が入っているので食感は違うんだけど、味が肉!!


(チーズを使っているので、ヴィーガンの方は抜いてください↓)
①薄切りの茄子を鍋のそこに並べて、オリーブオイルを回しかけて塩胡椒、ハーブ。
②その上に、薄切りのズッキーニを並べて、薄切りチーズをふりかける。
③その上に、薄切りのトマトを並べて、ベジミートをのせる。
①〜③を好きなだけ繰り返して、段々の層にする。
最後にチーズをふりかける。

オーブンで20分ほど焼いてもいいし、
そのまま弱火でグツグツと火にかけて20分でもOK!出来上がり!

お肉もラザニアも使わない、ベジタリアンラザニア!!
本当〜に美味しいです♪


今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/13

ズッキーニでパスタ

フランスに来てから、冷蔵庫にズッキーニは欠かせない食材。
クタクタに煮てもそれはそれは美味しいのだけど、実は生でサラダに入れて
そのまま食べても大変美味しいのだ。

最近ハマっているのが、ズッキーニでパスタ。
野菜をパスタ状にしてくれる専用のマシンがあって、それを使うと便利なんだけど、
今は無いので、手で千切り。
そして、それをソースと和えるだけ。なのに!!
本当〜に本当〜に美味しい!!!!!
これだけ美味しいのなら、7、8ユーロくらいだし、もうマシンを買ってしまおう!!


ソースも、最近はトマトとマッシュルームの簡単なオイルソース。
フライパンにたっぷりのオイル(かなりたっぷり)を入れて火にかける。
ニンニクの香りを利かせて、唐辛子も好みで。
オイルが温まったら、Champignon de Paris(シャンピニョン ドゥ パリ)
という名前の白いマッシュルームを炒めて塩胡椒。
炒まったら角切りのトマトを投入。
白ワインを少しいれて、アルコールをとばす。
それから水をオイルの半分量くらいいれて乳化させる。
塩胡椒、好きなハーブを入れて味付け、出来上がり!
超簡単なのに、フレッシュなトマトとニンニクオイルがたまらなく美味しいソース。
これをズッキーニパスタの上にジュッと回しかけて、食べる!


Bon'App!!

今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/12

日常の中のラテン語

フランス語はラテン語から派生した言語です。
今も日常の中でラテン語がそのまま使われていることもあり、
それがそのまま日本でも会話で耳にすることがある単語がたくさんあります。


例えば...

etc. (エトセトラ):「その他」
「et cetera」の略語。「et」の意味は「〜と」、「cetera」は「他の」を意味している形容詞。
喋っている時には、「et cetera」はよく二回か三回続けて使われています。

a priori (ア プリオリ):「先天的に」

ego (エゴ):「自我」

fac-similé (ファクスィミレ):「ファクシミリ」もともとは「似せて作れ」の意。

virus (ヴィルス):「ウィルス」もともとは「毒」の意。

processus(プロセスゥ):「過程、経過」

などなど、日本語でも日常でよく使っていることばで、
実はそれはラテン語だったという単語はたくさんあります♪


今日はここまで。
A bientôt!



2015/10/10

秋、ニースの海

朝、海岸に行くと、泳いでいる人はさすがにいなくなったものの、
やっぱり海と空の色は独特のブルーのグラデーション。


別の日の夕方、少し曇り空の秋のニースの海。
それでも太陽はピカピカと雲の上で光っているのだろう、
雲の切れ間から光の筋。
”Échelle de Jacob”(エシェル ドゥ ジャコブ)「聖ヤコブの梯子」


一体世界には何種類の青色があるのだろうか。

今日はここまで。
A bientôt!




2015/10/08

フランスの民間療法

Cyrilの職場の同僚の中で風邪が流行っていて、先日彼もついに風邪をひいてしまった。
鼻がぐずぐず、頭がボーっとして見ていて本当に可哀想。

「悪いけど、これを買ってきてくれないかな?」と走り書きのメモを渡される。
”Huile essentielle ”
(ユイル エッセンチエル)「エッセンシャルオイル」

”Niaouli”「ニアウリ」
”Ravintsara”「クスノキ」
”Eucalyptus”「ユーカリ」

3つのオイルの名前が書いてある。


すぐにオーガニックショップへ向かい、リストのオイルを探していると、
ユーカリには、グロブルスとラディアータの2種類がある。
どっちを買えばいいのかてんでわからないので迷っていると、
店員のマダムが声をかけてくれる。
リストを見せユーカリの種類をどっちを選べばいいかわからないと伝えると、
「ああ、風邪なんですね。彼の症状は鼻ですか?鼻ならグロブルスの方ですよ。
 ラディアータは咳などの肺の方に効きますよ。」

買ってかえると早速Cyrilは、洗面器に湯を張って、その中にオイルを数滴ずつ垂らす。
そこに頭からバスタオルをすっぽりかぶり、洗面器に顔を近づけて
息を吸ったり吐いたりを繰り返している。


日本でもアロマテラピー流行ってるよ、とわたしが言うと、
「日本ではここ10年くらいのことかもしれないけど、
フランスでは古くから伝わる家庭の民間療法なんだよ。
僕のお父さんもお母さんもお祖父ちゃんもお祖母ちゃんもずーっと昔から、
風邪ひいたらこれをしてた。オイルは高くないし、効き目もあるしね、便利だよ。」

何滴ずつ垂らすとか、そういう調合みたいのあるの?と尋ねると、
「そんなの家庭では適当だよー。もちろん専門にはきちんとした配合とかあるけど、
家庭料理と一緒、きちんとしたかったらするのに越したことないけど、神経質にならなくても全く問題ないよ。」だそう。


エッセンシャルオイルとかアロマオイルって、日本に居る時は、なんだかお洒落、そしてちょっと高いっていうイメージがあったのだけど、Cyrilのバスタオル丸かぶりの姿を見て、お洒落のおの字も浮かばず(笑)。そんなに神経質にならなくてもよさそうだし、オイルも物にもよるけれどひとつだいたい500円くらいだし、わたしも風邪とか体調が優れない時の自然療法として取り入れてみようかな、という気になっている。

フランスの民間療法、もしよかったら試されてください♪

今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/07

フランス版 Yogi tea

昔パリに住んでいた頃、友達のパリジェンヌに教えてもらって
出会ったYogi tea(ヨギティー)。
Yogi teaとは、インドの伝統医学“アーユルヴェーダ”に基づいてYogi Bhajan(ヨギ・バジャン)が生みだした、オーガニックのハーブブレンドティー。
色んな味(香り)の種類があるのだけど、中でも一番のお気に入りは
Classic(クラシック)。シナモン、生姜、カルダモン、クローブ、黒胡椒、シナモン油が入っていて、好きなスパイスばっかり!!本当に本当に美味しい!!


で、パリから帰国する時、大量に買って帰ったにもかかわらず、もちろん飲み干してしまう。
インターネットで探して、Yogi teaの売ってるサイトを見つけた。
だけど、アメリカ版のYogi teaのようで、大好きなClassic味は見つからず。
でも探していくと”Classic India Spice”というのを見つけ、
記載されている成分も同じだったので、これがアメリカ版なんだとすぐに飛びついた。

で家に届き、さっそく飲んでみると...甘い!!甘ったるい!!甘すぎる!!
フランス版はほのかにシナモンの香りで甘いくらいなのに、
本当にウェーってなるほど甘い!アメリカ人好みに合わせているのだろうか?
例えばチャイなんかにするようなんだろうか、そのまま飲むにはわたしにはダメだった。
日本の輸入食材屋さんでも置いてあったりするのだけど、それも全部アメリカ版。


というわけで、このフランスのClassicをどれだけ飲みたかったことか...
ほぼ毎日飲んでいる。

Yogi teaにはたくさんの種類があり、Classic以外にも少しずつ試しているのだけど、
女性のエネルギーのために調合されたものや、男性のためのもの、デトックスのためのももの、喉のためのもの、”Bonne nuit”(いい夜)”Bonheur”(幸せ)などなど、いろんな味がある。


”Énergie Positive”(ポジティブなエネルギー)は、クランベリーやハイビスカス、オレンジの皮などが入ったマテ茶で、すごく美味しい。

 でも、”de la Gorge”(喉のためのもの)はわたしには後味が甘すぎたので失敗...

ちなみに、日本にいる時アメリカ版で美味しくておすすめなのは、
Berry DeTox”アサイーやハイビスカスが配合されていて、
普通の紅茶のように癖なく、美味しく飲めたもの。
”Woman's Rapsberry Leaf” ラズベリーの葉は、
女性特有の体の不調を整えてくれたりする効果があるそうで、妊娠期間中や、
生理前などにいい。癖もそんなにないのでおすすめ。
たくさん種類があるので、その時の気分や体調でよかったら
いろいろと試してみてください♪

yogiteaの記事を書いていたら、むしょうにカレーが食べたくなり、
Pois chiche cassé(ポワシッシュ カッセ)「ひよこ豆(チャナ豆)を挽き割りにしたもの)と残りの野菜を色んなスパイスで煮込んで、今日は豆カレー。


今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/05

初めて知った穀物 ブルグル

フランスに来て初めて知った食材、”Boulgour”(ブルグル)
日本語ではブルガー小麦とも言われているみたい。
アンバーデュラム小麦を、全粒のまま蒸して粗く挽き割りされた穀物のこと。
トルコの国民食らしい。
わたしがフランスに着いたときCyrilが滞在していたキッチンに置いてあったけど、
何なのかよくわからなかったので、そのまま放置していたもの。


でも一回使ってみようと思って調べてみたら、ようはクスクスに似たもので、
クスクスよりも粗く挽いてあるので粒が大きい。
調理法もほぼクスクスと一緒。
大きな鍋にブルグル1に対して2の湯を沸かし、塩を入れる。
湯が沸騰したらブルグルをいっきにいれる。
あとは火を止めて、蓋をして7分。出来上がり。

どのくらいの分量で作ればいいのか分からなかったので、
カップ2杯分を試しに戻してみることに。
で、鍋を開けてびっくり!
水を全部吸っているので、ブルグルが3倍の量にふくれあがっていた(笑)
もちろんふたりでは1回で食べきれる量じゃない...

クスクスのソースを適当に作り、初めて食してみる。
ぷちぷちした食感の歯ごたえがあって美味しい!個人的にはクスクスよりも好み。


試しにブルグルと白米と玄米の栄養素を比較してみると、
100gあたり、白米/玄米/ブルグル
カロリー  360kcal / 349kcal/ 342kcal
タンパク質 6.61g / 7g / 12.29g
炭水化物  79.34g / 74g / 75.87g
食物繊維    0.5g / 1.4g / 18.3g
脂質    0.9g / 2.7g /1.3g

お米とブルグルじゃ加水率も調理法も違うから
カロリーはあんまり参考にならないけれど、
食物繊維が豊富なことで有名のようで、かなり栄養価が高いよう。
他にもミネラル、ビタミン(ビタミンCやDは含まれていない)も豊富。
グルセミック指数(GI値:食品による血糖値の上がり方を示す数値)も50を切る、
低GI食品らしい。

個人的に歯ごたえがあるものが好きで、モチモチした食感が苦手なので、
パスタやクスクスよりも重宝しそう。
日本でも手に入るようなので、興味があれば試してみてください♪

今日はここまで。
A bientôt!




2015/10/04

豆乳リコッタチョコレートケーキ

先日ブログに書いた、豆乳で作るリコッタチーズ
今度はそれでチョコレートケーキを作ってみた。

わたしは日本に居た時に、美味しいロースィーツを作る人に出会い、
それから自分でもロースィーツを作ることが多い。
今回もローチョコレートケーキ。
普段はローチョコレートクリームには、アボガドとカカオと、自分の好きな甘味料(蜂蜜やメープルシロップ、アガベシロップ等)を使う。
アボガドの濃厚さが本物のチョコレートのようなテクスチャーをだして
本当に美味しいのだけれど、今回はこのチョコレートクリームをアボガドを使わずに、
豆乳リコッタチーズを使って挑戦。


といったって、豆乳リコッタチーズに甘みと、ココアを加えてひたすら混ぜるだけ。
ミキサーさえ要らない。リコッタチーズがけっこうクリームチーズのように固いので、
わたしは豆乳ヨーグルトを加えたけれど、豆乳で調整してもいい。
シナモン好きとしてはもちろんシナモン、それにラム酒を少々。

土台は今回は胡桃とデーツ、ココナッツオイルでタルトを作る。
砕いて固めるだけなのでロータルトは本当に簡単!
ローでなくても、タルトを焼いてもいいし、もっと手抜きなら
市販のビスケットを砕いてココナッツオイルで固めてもいいと思う。
土台のタルトにもシナモンを入れることをおすすめ。


アボガドチョコクリームほど濃厚ではなくて、クリーミー。
そのまま冷凍庫で固めればアイスクリームとして食べられそう!
あっさりとしたチョコレートタルトで本当に美味しかった。
もしよかったら作ってみてください♪


今日はここまで。
A bientôt!


2015/10/01

フランスで知ったホメオパシー2

前回の「フランスで知ったホメオパシー1」の続き

そういえばこういうこともあった。
結婚式当日の朝、かなりバタバタしていて、車のドアで爪を挟んでしまった。
勢いのついたドアで強く挟み、かなり痛くてジンジンし、
親指はみるみるうちに赤く腫れていく。
 「ああ、し まった、これはひどかったら爪の色が変わってしまうかもしれない。」
なんて思いながら痛みをこらえていた。
その時お義母さんがわたしに、これをすぐに飲みなさいと、
その症状に効くホメオパシーの薬をくれた。半信半疑、というかもうなんでもいいからどうか爪の色が変わりませんようにと願ってすぐに飲んだ。
すると、10分ほどすると痛みもまったく感じなくなったので、正直驚いた。
もちろん、爪の色が変わるどころか、すぐにあともなくなった。

おそらくあの時お義母さんはアルニカのレメディーをくれたはずだ。
調べてみると、うさぎ菊が原料のアルニカは、打撲、傷、内出血などに効くと、
フランスではかなり有名なよう。
出血を抑えるため手術前や術後に飲むといいとされているらしい。
クリームもあって、傷口や患部に塗りこむためによく使われている。


Cyrilも実は10年弱しつこく治らなかった症状があり、
日本では病院通いを繰り返していたけれど、なんの効果もなく、
その症状のせいでよく風邪を引きやすく、よく寝込んだりしていた。
彼はフランスに帰ってきてからホメオパシー専門のお医者さんに診てもらい、
薬を処方してもらっている。
もちろん症状はまだ完全に治っていないけれど、隣にいるわたしが前と見違えるほど、
風邪もひかないし症状もかなりマシになっているのだ。
彼のこの症状のせいで日本にいる時は結構大変なことも多かったので、
症状が少しずつ改善されていて本当に嬉しい。


ついでに風邪の予防と治療に教えてもらった、飲み薬L52
わたしは喉が弱いので、喉から風邪をひきやすいのだけど、
あ、風邪引いてしまうかも?という風邪の初期症状のときに、
コップに小さじ1杯の水を入れ、20滴をたらす。
それをまず舌の裏に30秒ほど置いてから、飲み込む。
するとびっくり!喉の痛みもひいて、風邪がひどくなることも全然ない。
今まで日本では葛根湯だったけれど、これからはこれが手放せない。


調べてみると、ホメオパシーは、青あざ、むくみ、思春期のにきび、生理痛、つわり、アレルギー、禁煙、不眠症など、その他いろんな症状で利用されている。
でも、科学的に効果が立証されているわけではなく、民間に広く浸透しているけれど、
科学的説得力に欠けているのが実体のよう。
それにしても、wikipediaの日本のページでもかなり眉唾的な書き方をされているし、
そもそもなんで日本ではあまりいいイメージがないんだろうと思う。
以前起きた山口県の事件も記憶にはあるし、
その理由は、科学的に立証されているわけではないのももちろんあると思うが、
中にはこんな風に説明しているものもあった。
http://shinhakken-blog.seesaa.net/article/415654322.html


ホメオパシーに限らずなんでもそうだと思うが、
何か一つのことを狂信的に信じて排他的になるのではなく、
いろいろな方法をきちんと見極めていいものを少しずつ取り入れたほうがよいと思うのだけれど、どうだろうか?

ホメオパシーだけに盲目的になるのではなく、漢方や、西洋医学などそれぞれのいいところを取り入れながら、臨機応変に、そしてきちんと病気の根源を治癒していけるように、
いろんな方法を探していきたいと思う。

今日はここまで。
A bientôt!





フランスで知ったホメオパシー1

フランスへ来る前、日本を出発1週間前くらい、左目にものもらいを患った。
そのうち直るだろうと思って市販の目薬をさしていたが、なんだかひどくなるばかり。
仕方が無いので出発5日前に病院へ行って診てもらった。
「8割の人は治りますが、あと2割は治りません。」なんて突然淡々と言われて、なんだかあんまり親切とはいえない嫌な感じの先生だった。目薬のみ処方。
2日くらい経ってもなんだかどんどん左瞼がふくれあがって膿みがでてきたので、
別の病院へ行き直した。
今度は優しい先生で、針でつぶしましょうということになり、プチっとつぶし、ステロイド入りの塗り薬を処方される。前にもらった目薬はそのまま使用していいとのこと。


で、膿みの腫れはひいたものの、左目は少々腫れたままフランス到着。
わたしの目を見たCyrilのお母さんがホメオパシーをすすめてくれた。
ホ メオパシーって、言葉だけは聞いたことがあって、自然療法の一環とだけは知っているけれど、正直どんなものか具体的には全然知らず、しかも日本に居た時の 知人で、なぜだか知らないが狂信的にホメオパシーに反対している人が「ホメオパシーは宗教だよ!」なんて言っていたので、とりあえずよくわからないので触 れないでおこうという感じだった。


それをCyrilに伝えると、「なんで日本では宗教みたいななんか怪しいものみたいに言われてるんだろうね。」と笑った。お義母さんも「宗教?!」とびっくりしていた。
フランスではきちんと国の認可を受けた医療で、医療資格がいる。
一般医の資格を取得した上で、さらにホメオパシーの資格を取らなければならないそう。
保険もきちんときく。
ホメオパシーが専門のお医者さんにきちんと診察を受け、薬を処方してもらう。
処方箋無しで買うホメオパシーの薬は薬局で普通に相談して買う。
値段は1€〜と安い。
同種療法といって、症状を起こすものが、症状を消すという基本概念から、症状を起こす物質を希釈して薄め、ごくわずかを体に与えることにより、身体の自然治癒力が引き出され、症状を軽減するということらしい。
症状そのものを抑制する現代医学と違って、その原因を自然治癒力を使って治癒していくという考え方。いわば日本でいう漢方のような、自然療法だそう。
人だけでなく動物にも効果的なのは有名で、獣医や家畜農業に携わる人もよく使うらしい。


お義母さんはもう何十年もホメオパシーを続けているので、ものもらい程度なら何がわたしにどんな薬が必要かわかるので、薬と、その薬の飲み続け方を教えてくれた。
ものもらいの症状を抑制するというより、ものもらいができた体の原因を治癒していくという考え方。
白い半透明の小さな粒(レメディー)を4、5粒、噛まないように舌の裏側に入れて、ゆっくり溶けるのを待つ。この小さな粒は砂糖でできていて、金平糖を薄ーく薄ーくしたような甘い味。


そのホメオパシーの薬と併用して、日本でもらったステロイドの塗り薬を続けていたけれど、瞼の腫れ自体は1ヶ月経ってもなくならず。それをお義母さんに伝えると、炎症を抑えるホメオパシーの塗り薬”Homéoplasmine”(ホメオプラスミン)をくれた。
それを塗って2日、驚くことに腫れはみるみるうちに小さくなったのだ。
本当に驚いた。だってあれだけ治らなかったのに〜!!

まだまだたくさんあるので、明日に続きます...♪
A demain!