2015/09/17

アムールの国と呼ばれる理由

フランスはアムール(愛)の国だとよく言われているけれど、
最近、そのゆわれの理由のひとつに気づいた。

フランス人は、道ばたで、店で、「通りがかりの知らない人に話しかける」
ということに対して躊躇しないのだ。もちろん人にもよるけれど。


まず、もちろん、道を聞くことは当たり前。
これを躊躇するなんて、フランス人にとっては本当におかしなこと。
よほどの恥ずかしがり屋さんだと思うだろう。

そして、例えば何かのお店で会計の列に並んでいる。
その前の人の籠の中に入っているものが気になるとする。
「すみません、それ、美味しいですか?
買おうとかどうか迷ったんですけど、まだ試したことがないから。」
そこから会話が始まり、会計が済むまでずっと話が止まらない。とか。


タバコを吸う人なら、ぜったい1回は聞かれたことがあるだろうけれど、
「すみません、火を貸してもらえますか?」
これはナンパの時の話しかけるきっかけにもよく使われるそう。
ちなみにわたしは「すみません、ティシュを持っていますか?」と
若い綺麗な女の子に話かけられたこともある。
渡してあげると、その子はすぐさま隣で鼻をブーっとかんだ。ナンパではなかった。


コインランドリーで。ひとりのマダムが機械の使い方がいまいち
よくわかならい様子で、何かひとりでブツブツ言っている。
すると、隣に座っていた別のマダムが、そのひとり言に反応し、話かける。
そこから洗濯が終わるまで話が止まらない。とか。

TGV(新幹線みたいなもの)で、列車が駅を出発した瞬間、車内に居たムッシュが、
寝ていたのかイヤホンをしていたのか、とりあえず駅を乗り過ごした可能性があり、
おもむろに「すみません、今どこですか?」と大きな声で車内の人に聞く。
みんな口々に、「トゥーロン」と答えてあげている。Cyrilもすぐに答えていた(笑)


服屋の店員に、「このへんで美味しいショコラティエ知りませんか?」と
おもむろに尋ねる。これはCyrilがこの間したこと。
そう。Cyrilもれっきとしたフランス人なのだ。
店員とお喋りし、このへんで美味しいパン屋さん知っていますか?とかすぐ聞いている。
パッと思いついたら尋ねているので、わたしは「え?!急に誰と話してんの?知り合い?!」とびっくりさせられることも少なくない。


そして、この間ビオスーパーでひとりで買い物をしていた時。
突然通りすがりの人に日本人ですかと尋ねられる。そうだと答えると、
日本が好きでこの間東京と福岡に行っていたんです、と話が始まる。
20分くらいだろうか、わたしはそのムッシュと話していた。マンガ好きのオタクでも、ナンパでもなく、ただの日本好きの人。

そう、こんな風に、思いついたらすぐ人に話かけることに躊躇しない人たち。」
しかも、突然話しかけられることにも慣れているので、 会話が始まりやすい。
この点は、日本人とフランス人との、大きく違うところではないかと思う。
そんなことが日常茶飯事なら、そりぁ、出会いの数もきっかけもたくさんあるだろうなと、フランスがアムール(愛)の国と言われていることにも納得するのだ。


今日はここまで。
A bientôt!




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